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2025年11月15日土曜日

「団地を買ってリノベーション」記事リスト

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。

2024年から2025年11月まで当ブログにて連載してきた『団地を買ってリノベーション』の記事リストを作成しました。

団地を買うところから、リノベーションして引き渡しを受け
るまでの全プロセスについて解説しています。協力してもらう不動産、設計、工務店の選ぶコツについても書いています。

団地を買う方、リノベーションする方はどうぞご参考にしてください。

2025年11月12日水曜日

団地リノベーション、引渡し前の施主検査で見るべきポイント

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。

工事がひと通り完了した段階で、施主検査(竣工検査・完了検査・引渡し前検査とも呼ばれます)を行います。タイミングとしては、まず工務店が自主検査を行い、設計事務所が関わっている場合はその検査も終えた後が理想です。工務店や設計事務所が見つけた不具合の手直しが済んだ段階で実施すると、スムーズに確認できます。



検査には、設計図や着工後の打合せ資料などを持参しましょう。図面や打合せ内容と実際の仕上がりが一致しているかどうか、見比べながら確認します。堂々と間違っているとプロでも気づかないことがありますので、きちんと図面と照らし合わせることが大切です。


また、図面通りできていても「ああここに手摺があったらな…」など実現してみるとこうすればよかったということが出てきます。それも今から手を加えられるところであれば直せますのでチェックしておきましょう。



設備や建具など動くものを動かしてみたり、タオル掛けなど壁に取り付けられているものがぐらつかないか確認しましょう。


あとは傷や汚れの確認です。小さなものについては人によって気になる/気にならないが異なりますので、お住まいになる方全員で確認することをおすすめします。


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2025年11月4日火曜日

団地リノベーション、壁紙や床材の色、現場で確認するときのコツ

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。

施主が現場に行くタイミングとして、壁紙やフローリングなどの仕上げを最終決定するとき、というお話を以前にしました。
では、実際に仕上げを現場で決める際には、どんな点に気をつければよいのでしょうか。いろいろありますが、今回は「色を決めるときのコツ」をご紹介します。



壁紙や塗装などの仕上げ材は、面積が大きくなるほど色や質感の特徴がはっきりと出てきます。
たとえば、薄い色はより薄く、濃い色はより濃く、赤みのある色はより赤く見えます。模様のあるものは、模様の存在感が強調されます。
そのため、できるだけ大きなサンプルで確認することが大切です。壁紙のカタログでは5cm角ほどの小さな見本が一般的ですが、メーカーに依頼すれば30cm角ほどのサンプルを用意してもらえます。


次に、サンプルを現場に持ち込んで実際の環境で確認することが重要です。室内の明るさや光源の種類(自然光・電球色・昼白色など)によって、色の見え方は大きく変わります。照明がまだ取り付けられていない段階では、昼間の自然光のもとで確認するのが理想的です。

また、サンプルを置く位置にも注意しましょう。床材は床の位置に、壁材は壁の位置にあてて確認します。床材を壁に立てかけたり、壁紙を床に置いたりすると、光の当たり方や目線の角度が異なり、実際に仕上がったときの印象とずれてしまうことがあります。

仕上げ材の選定は「実物大」「実際の明るさ」「実際の位置」で確認する——この三つを意識すると、完成後のイメージがぐっと現実に近づきます。

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2025年10月29日水曜日

団地リノベーション工事中、現場に行くタイミングと差し入れのマナー

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。

工事が始まってから、施主はどのタイミングで現場に行けばよいか。前回お話しした通り、仕上げの最終決定や解体終了時に行く必要があると思われます。

その他、行くタイミングとして「現場の人にお茶やお菓子を持って行った方がいいのだろうか」「持って行くとするとどれくらいの頻度で行ったらいいのだろうか」とお客様によく尋ねられます。職人さんはそれぞれ自分の好みの飲み物などを用意していますので、あまり頻繁に持って行かなくても大丈夫です。昔は甘い缶コーヒーが定番でしたが、好みもあるようですので無糖の飲み物も用意した方がよいでしょう。また、プルトップの缶飲料は倒すと現場を汚す可能性があるため、蓋つきが好ましいです。お菓子も飛び散るようなものは避け、ひとつひとつ包装されているものがよいと思われます。

また、現場を訪れるときは必ず現場監督に前もって連絡しておきましょう。日によっては職人がいない時間帯もありますし、一般の方が入ると汚れたり、危険な作業をしていることがあります。

現場への訪問は、無理のない範囲で。顔を合わせて言葉を交わすだけでも、現場の雰囲気がぐっとよくなるものです。

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2025年10月21日火曜日

団地リノベーション工事中、現場に行くのはいつ?リノベ工事中の施主の関わり方

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。

工事が始まってから、施主はどのタイミングで現場に行けばよいのでしょうか。
完成・引き渡し前に検査のため訪れるのは必須として、その他の機会にも行く必要はあるのでしょうか。


一般的には、壁紙やフローリングなどの仕上げを最終決定する際には、現場で確認していただくことが多いです。
工期が1か月程度と短い場合は、着工時に決めることもありますが、数か月に及ぶ場合は竣工の1〜2か月前に現場確認の機会を設けるのが一般的です。


また、解体後にこれまで見えなかった部分の状態を確認してもらうこともあります。
コンクリートや配管の状態によっては、設計の想定を変更する必要が生じる場合があるため、その判断に施主の確認が欠かせないからです。


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2025年10月14日火曜日

団地リノベーション、工事契約前の要チェック事項|あとで後悔しないために──契約前の図面チェック術

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。

いよいよ工事請負契約。契約前に、設計図面を穴があくほどしっかり確認しましょう。設計時の打ち合わせと違う箇所があれば、契約前なら修正しやすく、後々のトラブル予防にもなります。

便器や照明などの設備機器は品番が図面や仕様書に記載されていることが多いので、念のためネットで品番を検索して確認しておくと安心です。コンセントやスイッチの位置や数も確認しておきましょう。

仕上げの色や模様を細かく決めている場合は、打ち合わせ通りになっているかを必ずチェックしてください。タオル掛けなどの金物類が抜け落ちていないかも見落としがちなので要注意です。

設計中に打ち合わせした内容が反映されていなかったり、逆に誤って反映されていることがあります。特に何度も変更した箇所や、最初の相談段階で決めた内容は間違いやすいので、いつもより細かく確認することをおすすめします。

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2025年10月7日火曜日

団地リノベーション工事費を抑えるコツ|“壊さない”という選択で、リノベ費用はまだ下げられる

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。

見積もりが予算オーバーしたとき、質を落とさずに工事費を削減する方法を数回にわたってご紹介しています。今回紹介する方法は、「解体する箇所を減らす」です。


たとえば既存の床がしっかりしていて、出入口の高さにも余裕がある場合は、今の床の上に新しいフローリングを重ね張りするという方法があります。
このやり方なら、床や下地を解体する費用だけでなく、新しい下地を作る費用も節約できます。床面積は広いため、その効果は意外と大きいものです。


また、間取り変更のために壁を撤去するケースもよくありますが、もし壁を10センチほど動かすだけなら、現状の壁を残したまま間取りを再考してみるのも一案です。
壁を壊すと、周辺の床や天井も補修が必要になるため、その分のコストが増えてしまいます。


さらに、スイッチやコンセント、照明位置を変えるために壁や天井を解体することもありますが、部分的な撤去や既存位置の活用で対応できる場合もあります。


このように解体範囲を減らすことで、解体費も新たに床壁天井を作り直す費用も省けます。
仕上がりの質を落とすことなく、コストダウンを実現できる、非常に効果的な方法です。

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2025年9月24日水曜日

団地リノベーション工事費を抑えるコツ|質を落とさずコストダウン!小物を施主支給するメリット

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。 

設計が完了して見積を取ってみると、工事金額が予算をオーバーしてしまうことはよくあります。しかし、できることなら予算を増やさずに、希望の住まいを実現したいところです。

そこでリノベーションやリフォームで質を落とさずに工事費を削減する方法を数回にわたってご紹介します。


1:タオル掛けなどの金物は「施主支給」にする
施工会社の見積には「諸経費」が含まれています。諸経費は総工事費に一定のパーセンテージを掛けて算出されるため、総工事費が大きいほど膨らみます。

そこで有効なのが、一部の建材や金物を施主支給にする方法です。施主支給にすれば、それらは総工事費に算入されず、その分諸経費も下がります。

フローリングや設備機器など大きなものを施主支給するのは難易度が高いですが、タオル掛けのように「購入して取り付けるだけ」で済む金物なら気軽に取り入れられます。

金額としては数万~十数万円程度の支給になりますが、諸経費を含めれば数万円のコスト削減につながります。



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2025年9月17日水曜日

団地リノベーションの設計の進め方|忘れていませんか?タオル掛け、手摺などの金物

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。

設計が終盤にかかり、そろそろ見積がスタートするという時期、うっかり決め忘れていることは何かないでしょうか。よく忘れがちなのは金物類です。


タオル掛けや手摺など金物類の抜けがないか確認しましょう。それくらい後から付けられるのでは?と思うかもしれませんが、取り付け位置は補強しなければいけません。そのため後から付けようとすると、場所や製品が限られたり、見栄えの悪い補強材が表に現れることになります。正確な位置は工事が始まってからも決められるので大雑把にどのあたりにどんな金物が付くか想定する必要があるのです。参考にお住まいの家の金物類がどこについているか確認してみましょう。それと同等のものが新居につくはずです。



また、製品が廃番になっていないか、あるいは廃番の予定がないか確認しましょう。工事が始まってから取り寄せようとしたところ廃番になっており、泣く泣く別のものに変更したり、在庫を取り寄せるのに時間と手間がかかったりします。工期中に廃番が決まっているなら早々に購入してしまうのも手です。

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2025年9月10日水曜日

団地リノベーションの設計の進め方|解体費はもったいない!団地リノベで費用を抑えるコツ

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。

工事費を抑えるためには、解体範囲をなるべく減らすことが大きな効果を生みます。解体費用は形として何も残らない「もったいない費用」です。もちろん、ご希望の間取りや防音仕様、設備を実現するために壁・床・天井を解体するのはやむを得ない場合もありますが、工夫次第で「壊さずに同等の効果」を得られることも少なくありません。


たとえば間取り変更のために壁を抜く場合、天井や床まで一緒に解体しがちですが、壁だけを丁寧に解体し、天井や床を残すことも可能です。壁のあった部分は補修が必要ですが、無駄な解体費や天井・床の新設費用を節約できます。


床仕上げを更新したい場合も、天井高さに余裕があれば既存の床の上に新しい床材を重ね張りできます。これにより床撤去費用を抑えられます。天井も同様に、既存の仕上げを撤去せず新しい仕上げを加える方法があります。


また、新しい設備を導入する際、配管を通すためだけに床や壁、天井を広範囲に解体することもありますが、露出配管を活用すれば解体せずに済むケースもあります。配管ルートを工夫することで、解体範囲を最小限に抑えることは十分可能です。設計を進める際は、目に見えることだけでなく解体のことも考慮することをおすすめします。


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2025年9月2日火曜日

団地リノベーションの設計の進め方|DIYでフローリングは張れるか

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。

床をDIYで張ることは可能なのでしょうか。下地さえしっかりしていれば可能です。逆に凸凹したりグラグラしていると難しいです。張れないことはありませんが後々剥がれたり、割れたりする可能性があります。それも味と言えば味なのですが…。


クッションフロアの様にシート状のものは比較的簡単です。ではフローリングがどうでしょう。一般論としては難しいですが、ただ床に置くだけのタイプのものは簡単です。例えば「ユカハリ」という製品は裏にゴムがついているので、多少下地が凸凹していてもきれいに張ることができます。同様な製品はいろいろ出ているようなのでご予算などに合わせて選ばれるとよいでしょう。




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2025年8月26日火曜日

団地リノベーションの設計の進め方|DIYを取り入れる前に考えたい、現実的なスケジュール感

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。

前回はDIYの中でもっとも取り入れやすい例として「塗装」についてお話ししました。安全で扱いやすい塗料を選べば、素人でも施工自体は可能です。

ただし「できる」と「現実的にやり切れる」は別問題です。最大のハードルは、施工にかかる手間と時間でしょう。工事費を抑えられる一方で、何週間も週末がつぶれることも珍しくありません。実際に、途中で「全部は塗り切れない」とあきらめた例もあるのです。

では具体的にどれくらい時間が必要なのでしょうか。
例えば6畳間の壁と天井を塗る場合、まず丸1日はかかると見込んでください。塗装は2〜3回塗り重ねなければ仕上がりがきれいにならず、その間、前の塗装がしっかり乾くまで半日は待たなければなりません。さらに、塗る前には「マスキング」という養生作業が必要です。床や窓に塗料がつかないようビニールやテープで覆うのですが、これも半日程度かかります。しかも6畳間では作業できる人数が限られるため、人手を増やしても大きな効率化は期待できません。

DIYを導入するなら「費用が安くなる」だけでなく、「手間と時間をどこまで割けるか」を冷静に見積もることが大切です。現実を踏まえたうえで計画すれば、DIYは暮らしにうまく組み込むことができるはずです。

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2025年8月13日水曜日

団地リノベーションの設計の進め方|団地DIYリノベで取り入れやすい塗装

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。

前回はDIYをリノベーションに組み込む際は、設計段階で「目的は節約か思い出作りか」、そして「どれくらい作業に時間を割けるのか」を考えておくことの重要性についてお話ししました。今回は、リノベーションにDIYをうまく組み込むためのポイントをご紹介します。


DIYの中でもっとも取り入れやすいのは「塗装」です。油性塗料はシンナー臭が強く、刷毛の後処理や余った塗料の保管が難しいのに対し、水性塗料は臭いが少なく、水で洗えて、納戸などで手軽に保管できます。

白色塗装ではロックペイントのビニロックです。少し高くなりますが、調湿性を求めたいならチャフウォールもおすすめです。いずれもローラーや刷毛で簡単に塗ることができます。


木部の仕上げには、着色をするなら「オイルステイン」、色を付けない場合は「蜜蝋ワックス」がおすすめです。蜜蝋ワックスはスポンジで拭き掃除のように塗れるため、初心者やお子様でも扱いやすいのが魅力です。



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2025年7月24日木曜日

団地リノベーションの設計の進め方|DIYリノベはどこまでやる?節約と達成感、そのバランスを考える

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。

リノベーションの一部をDIYで行いたいと考える方もいらっしゃいます。

工事費を抑えたい、自分の手で作り上げたい、手の跡が残ることで温かみを感じたいなど、DIYを選ぶ理由はさまざまです。

しかし、自分たちで作業する範囲を広げすぎると、後々大変になることもあります。思ったように作業が進まず、引っ越し後も落ち着いて暮らせない、休日のたびに作業が続いて体力的にきつい、というケースも少なくありません。友人に手伝ってもらうという手もありますが、お礼に毎回ごちそうしていたら、結局プロに頼むのと変わらない出費になったというケースもあります。

DIYの目的が節約なのか、思い出作りなのか。そして、どれくらい作業に時間を割けるのか。そのあたりをしっかりと設計段階で考えておくことが大切です。次回はDIYの勘所について具体的にお話ししましょう。

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2025年7月17日木曜日

団地リノベーションの設計の進め方|リノベで配管を目立たせない!団地ならではの工夫ポイント その2

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。
前回に引き続き配管を目立たせない工夫を紹介しましょう。

下の写真の例では、便器の位置を変えたためそのままでは曲がりくねった配管が露出してしまいます。かといってそれを隠すために壁を設けるとトイレが窮屈になってしまいます。ここでは配管が隠れる腰の高さまで壁を設け、その上を台にしました。。これであれば窮屈さは感じませんし、お花や絵を飾ることができます。台の下にはトイレットペーパーや洗剤を置くスペースも設けました。さりげなく配管を隠しつつ、その場に必要なものを設けるというテクニックです。

リノベ前

リノベ後

どうしても露出させざるを得ないときは、くねくね曲がらせず真っすぐ通るようするとインテリアの中で違和感なく露出させることができます。下の例では付鴨居に沿ってテレビの配線を通しています。配線カバーをつけていますが、付鴨居も白く塗っているので存在があまり気になりません。

リノベ前

リノベ後





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2025年7月8日火曜日

団地リノベーションの設計の進め方|リノベで配管を目立たせない!団地ならではの工夫ポイント その1

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。

設備を現状の位置から別の場所へ移設する場合、コストを抑えた設計をしていると、途中でどうしても配管や配線を露出させざるを得ないことがあります。スケルトンにして床・壁・天井をすべて作り直すのであれば隠すことができますが、既存の床・壁・天井を残したまま工事を行う場合、移設した設備までの配管が隠しきれず、どうしても露出してしまいます。


また、団地はそもそも配管を露出させる前提で設計されていることが多く、これまでの改修で既に露出しているケースも少なくありません。せっかくリノベーションをするなら、できる限り配管を露出させたくありませんし、やむを得ず露出させる場合も目立たないようにしたいものです。そこで、いくつかの工夫をご紹介しましょう。


例えば、天井を改修せずに照明の位置だけを移動させたい場合、元の引っ掛けシーリングから露出配線を延ばし、新しい場所に引っ掛けシーリングを設置するケースが多いです。これを避ける一つの方法として、既存の引っ掛けシーリングに取り付けられるダクトレールを設置する手があります。これなら配線を露出させずに済みますし、ダクトレールの範囲内で照明を自由に動かすことができます。



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2025年6月26日木曜日

団地リノベーションの設計の進め方|狭い洗面脱衣室を広く使えるようにするには

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。

今回は、洗面脱衣室のリノベーションについてお話しします。

昭和30〜40年代に建てられた団地では、洗面脱衣室に洗濯機を置く想定がされていないことが多く、洗面台・洗濯機・収納などをすべて設置するにはスペース的に厳しいことがあります。では、どのように対応すればよいのでしょうか。


ひとつ目の方法は、洗濯機を別の場所に置くことです。前回のブログでも触れましたが、配管が許す限り、洗濯機置き場の移動は可能です。たとえば、キッチンの横や、洗面所近くの収納内などに設けることが考えられます。



ふたつ目は、洗面台の位置を脱衣室とは別の場所にする方法です。近年では、コロナ禍をきっかけに、玄関近くに手洗いを設ける例も増えてきました。脱衣室は浴室のすぐ隣に必要ですが、洗面台については必ずしも脱衣室内である必要はありません。


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2025年6月17日火曜日

団地リノベーションの設計の進め方|排水管が決める、洗濯機の居場所

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。

今回は洗濯機置き場の話です。昭和30〜40年代に建てられた団地には、もともと洗濯機置き場が設けられていません。そのため、現代の生活に合わせるには、新たに洗濯機置き場を設ける必要があります。では、どこに設ければよいのでしょうか。


排水可能な排水管を部屋のどこまで延ばせるかがポイントとなります。洗濯機の排水は、キッチンや洗面器の排水管につないで流します。脱衣室に近い洗面器のそばに洗濯機を置くのが理想的ですが、排水管の高さなどの制約によって、それが難しいこともあります。



その場合は、キッチンの排水管に接続することになりますので、キッチンから遠い場所に置くのは難しくなります。そうであれば、いっそのことキッチンの横に洗濯機を設置し、家事スペースを集約することで、家事がしやすいレイアウトにするという選択肢も考えられます。


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2025年6月11日水曜日

団地リノベーション設計の進め方|キッチンはどこまで動かせる?

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。

今回は、団地のリノベーションにおけるキッチンの改装、その中でも「今の位置からどれくらい動かせるか」についてお話しします。

キッチンは、配管の条件が整えば基本的には好きな場所に動かすことができます。でも、実際には“どこまでなら無理なく動かせるか”がポイントになります。

改装前-レイアウトは壁付のI型

改装後-レイアウトはペニンシュラ型+二型

シンクについては、排水がきちんと流れるための傾き(勾配)が取れる範囲であれば移動が可能です。だいたい2〜3メートルくらいが目安でしょうか。そのために床を少し上げたり、壁を作ったりする必要が出てくることもあります。そうすると、段差があってちょっと使いにくくなったりする可能性もあります。

ベランダへのサッシ手前に配管を通すための段差がある

換気扇の位置をどこまで動かせるかも重要なポイントです。壁付きの既存の換気扇は、コンロの上に設置されていることが多いです。この位置から大きく動かそうとすると、換気扇からコンロまでダクトと呼ばれる換気用のパイプを通さなければなりません。頭の高さくらいに直径20センチ程度のパイプが通るため、位置によっては普段の生活で不便を感じることがあります。

コンロ位置の変更に伴いダクトを通した例

使いやすいようにキッチンの位置を変えたために使いづらくなっては本末転倒ですので注意が必要です。

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2025年6月3日火曜日

団地リノベーション設計の進め方|築40年でもまだ使える?団地トイレの再利用と交換の判断ポイント

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。
今回は、団地リノベーションにおけるトイレ改修についてご紹介します。

改装後(1960年代新築当時の便器そのままで内装のみ改装)

以前からついている便器をそのまま使う例も少なくありません。築40年超でも清掃すれば問題なく使える例もよく見ます。衛生面が気になる場合や、ウォシュレットを取り付けたい場合などは、便座のみを交換する方法もあります。便器を丸ごと交換しなくても快適に使えるケースも少なくありません。

改装前

改装後(便座のみ交換)

タンクレスタイプの便器は見た目がすっきりして人気ですが、水道の水圧が十分でないと、正常に機能しない可能性があります。団地では水圧が低めなことが多いため、タンク付きタイプの採用をおすすめします。

改装前

改装後(改装前と同じくタンク付きタイプ))

団地では排水管が床下ではなく床上にあることが多いため、便器の位置を大きく動かすのは難しい場合があります。
排水には勾配(角度)が必要で、便器の高さを確保しなければ排水がうまく流れません。床下に排水管があれば多少の調整は可能ですが、床上配管では調整の余地が限られます。そのため、現在の位置から大きく動かすのは避けるのが無難です。方向を少し変える程度であれば、対応できる場合もあります。

改装前
改装後(便器の向きを変更)

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