2025年6月3日火曜日

団地リノベーション設計の進め方|築40年でもまだ使える?団地トイレの再利用と交換の判断ポイント

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。
今回は、団地リノベーションにおけるトイレ改修についてご紹介します。

改装後(1960年代新築当時の便器そのままで内装のみ改装)

以前からついている便器をそのまま使う例も少なくありません。築40年超でも清掃すれば問題なく使える例もよく見ます。衛生面が気になる場合や、ウォシュレットを取り付けたい場合などは、便座のみを交換する方法もあります。便器を丸ごと交換しなくても快適に使えるケースも少なくありません。

改装前

改装後(便座のみ交換)

タンクレスタイプの便器は見た目がすっきりして人気ですが、水道の水圧が十分でないと、正常に機能しない可能性があります。団地では水圧が低めなことが多いため、タンク付きタイプの採用をおすすめします。

改装前

改装後(改装前と同じくタンク付きタイプ))

団地では排水管が床下ではなく床上にあることが多いため、便器の位置を大きく動かすのは難しい場合があります。
排水には勾配(角度)が必要で、便器の高さを確保しなければ排水がうまく流れません。床下に排水管があれば多少の調整は可能ですが、床上配管では調整の余地が限られます。そのため、現在の位置から大きく動かすのは避けるのが無難です。方向を少し変える程度であれば、対応できる場合もあります。

改装前
改装後(便器の向きを変更)

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