設備は、昔ほど違わなくなった
昔の公営住宅には、「お風呂がない」という住宅もありました。入居者が風呂釜を持ち込んでいた、という話を聞くこともあります。一方、URは比較的早くから浴室や給湯設備などが整えられていました。
しかし、現在の公営住宅では設備もかなり整備されていて、設備だけを見ると、URと公営住宅の違いは昔ほど大きくありません。
| 昭和30年代の公団住宅浴室の再現住戸(UR白鷺団地) |
| MUJI×URにてユニットバスが採用されたケース |
違いを感じるのは、団地の外側
私が団地を歩いていて感じるのは、むしろ屋外空間の違いです。
URも公営住宅も、昔の団地には建物の間に広い空地があり、緑地や広場、歩道などがゆったりと配置されています。ところが、その空間をどう維持していくのかには違いがあります。
団地の話をしていると、「昔は住民みんなで草むしりをした」「団地の掃除は住民がやっていた」という話をよく聞きます。これは、住民による共同管理を基本としてきた公営住宅で見られる光景です。
一方、URでは、日本総合住生活(JS)などが共用部分の清掃や植栽の管理を行っています。団地を歩いていると、清掃スタッフが屋外の通路や緑地を掃除している姿を見かけます。そのため、私が団地を歩いて感じる印象としては、URのほうが屋外空間まできちんと整えられていることが多いように思います。このメンテナンスは、ほぼ毎日行われています。
つまり、同じように広くおおらかな屋外空間を持っていても、その維持管理の仕組みが違うのです。
| JSクリーンメイトによる清掃の様子(UR新千里北町団地) |
団地の魅力は、住戸の中だけではありません。
建物の間にある広い空地や緑、歩道や広場。そうした「団地の外側」まで含めて住環境がつくられているのが、昔の団地の大きな特徴です。
そして、その豊かな屋外空間を誰が、どのように維持しているのか。
そこにも、URと公営住宅の違いが表れているように思います。
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