2026年8月4日火曜日

【再掲】古い団地は地震に弱い?|連載:暗く考えてない?実は明るい団地の暮らし

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。

このたびの令和8年熊本地震により被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。一日も早く安心して暮らせる日常が戻ることを願っています。
地震が起こるたびに、住まいの安全性、とりわけ耐震性について考える方も多いのではないでしょうか。今回は、団地の耐震性について過去の記事を再掲します。

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「古い団地は、大きな地震が来たら壊れてしまうのではないか」
そんな不安の声を耳にすることがあります。では、実際のところはどうなのでしょうか。

ここでは、UR賃貸住宅の公式ホームページで公表されている情報をもとに、団地の耐震性について、できるだけわかりやすく整理してみます。

大きな地震のとき、URの団地はどうだったのか
URでは、阪神・淡路大震災や東日本大震災の際の被害状況について、次のように公表しています。
平成7年1月に発生した阪神・淡路大震災では最大で震度7の大規模地震を経験しましたが、UR賃貸住宅では、住宅階に大きな被害を受けた事例はなく、ごく一部の棟でピロティ階の柱の破壊が見られたものの、人命に係る被害はありませんでした。また、平成23年3月に東日本大震災が発生しましたが、住宅階及びピロティ階ともに大きな被害を受けた事例はありませんでした。

なぜ、古い団地でも大丈夫だったのか
中には、現在の耐震基準より前の「旧耐震基準」で建てられた団地もあります。それでも大きな被害が出なかった理由について、URでは次のように説明しています。
旧耐震基準で建設したUR賃貸住宅においても、大震災時にも大きな被害を受けなかったのは、旧耐震基準上必要とされる耐震性を確保していることに加えて、1戸1戸の住宅の境に耐震上有効な壁が規則的に配置されていることによって、安全上の余力があったためと考えられています。
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今も続けられている耐震診断と対策
URでは、さらに安全性を高めるため、耐震診断を継続して行っています。令和7年3月時点で、その実施率は約99%に達しています。

耐震診断の結果は、団地ごと・棟ごとにUR賃貸住宅のホームページで公表されています。
こちら→住棟毎の耐震診断結果について

耐震性に不安がある場合は、診断結果で
「Ⅳ:所要の耐震性を満たしており、耐震改修は不要」
と判定された建物であれば、安心して住むことができます。

また、補強が必要と判断された建物については、建て替えや耐震補強工事が順次進められており、令和7年3月末時点での耐震化率は約96%となっています。

▽耐震補強の例(東豊中第2団地)



「古い団地=危険」ではない
こうした情報を見ると、UR賃貸住宅は、築年数が古い団地であっても、耐震性についてきちんと確認・対策が行われており、今後も安全性が高められていくことがわかります。

これほど詳しく耐震診断の結果を公開している例は、民間の賃貸住宅や分譲マンションでは、あまり多くありません。

耐震性が心配だからという理由だけで、団地を住まいの選択肢から外してしまうのは、実はもったいないことなのです。

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2026年7月30日木曜日

夏休みは団地で楽しもう!「DANCHIつながるーむ」|連載:UR賃貸が選ばれる理由

団地とリノベーションに詳しい建築家・不動産業の吉永です。

夏休みになると、「暑くて外では遊べない。でも、一日中家でゲームや動画ばかりというのも気になる……」と感じる親御さんも多いのではないでしょうか。

そんなご家庭に知っていただきたいのが、UR賃貸の一部の団地で開催されている「DANCHIつながるーむ―夏休みは団地で楽しもう!―」です。

この取り組みは、夏休み期間中の子どもたちの居場所づくりを目的としたもので、団地の集会所などを開放して行われています。涼しい室内で自由に過ごせる「こどもらうんじ」のほか、工作や科学実験、プログラミング体験、スポーツ教室など、家庭ではなかなか体験できないさまざまなプログラムが用意されています。

また、団地に住んでいる子どもだけでなく、地域の子どもたちも参加できる企画が多く、夏休みの思い出づくりや地域交流の場にもなっています。

団地は「住む場所」というイメージが強いかもしれません。しかし、この取り組みからは、団地を地域のコミュニティの拠点として活用し、人と人とのつながりを育んでいこうというUR都市機構の考え方が伝わってきます。

こうしたソフト面での取り組みも、UR賃貸が多くの人に選ばれている理由の一つではないでしょうか。

実施されている団地とDANCHIつながるーむの様子は下記の動画をご覧ください。


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2026年7月22日水曜日

『まちかど給水塔図鑑』で知る給水塔の面白さ

団地とリノベーションに詳しい建築家/不動産屋の吉永です。

先日、団地愛好家仲間の高水湧基さんによる『まちかど給水塔図鑑』刊行記念イベントに参加してきました。



前著『団地の給水塔大図鑑』では団地にある給水塔がテーマでしたが、今回は団地に限らず、街なかにあるさまざまな給水塔が取り上げられています。まさに「まちかど図鑑」の名にふさわしい内容です。


給水塔の魅力は、そのユニークな形だけではありません。なぜその場所に給水塔が必要だったのか、鉄筋コンクリート造なのか、鉄製なのか、それともFRP製なのか。さらに、特徴的な形にはどのような意図があり、周囲の景観にどのような配慮がなされているのか――。給水塔は単なる水道施設ではなく、建築や土木、都市計画など、さまざまな視点から楽しめる存在であることを改めて感じました。


団地にも給水塔が残る場所は少なくありません。しかし、水道設備の更新に伴い、その役目を終える給水塔も増えています。
一方で、取り壊しには大きな費用がかかることに加え、地域のシンボルとして親しまれていたり、防災行政無線のスピーカーを設置する場所として活用されたりするなど、新たな役割を担いながら残されている例もあります。


団地を訪れる際は、ぜひ給水塔にも目を向けてみてください。住棟だけでは気付かなかった、その団地ならではの歴史や個性が見えてきます。団地巡りがさらに楽しくなるはずです。

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2026年7月7日火曜日

団地訪問記|窓を開けると須磨アルプスが広がる住まい、高倉台団地

団地とリノベーションに詳しい建築家/不動産屋の吉永です。

先日、神戸市須磨区の高倉台団地で売却のお手伝いをすることになったお部屋の調査へ行ってきました。 室内には築年数相応の使用感はあるものの、丁寧にお掃除をして畳を新しくすれば、十分気持ちよく暮らせそうな状態でした。団地の住まいは、きちんと手入れをすれば、まだまだ住み継ぐことができます。


この日は梅雨の晴れ間で、まさに団地日和。窓を開けると涼しい風が部屋を通り抜け、とても心地よい時間が流れていました。 そして、このお部屋の魅力は眺望です。台所の窓からは須磨アルプスを一望できます。天気が良く空気の澄んだ日には、その先に瀬戸内海まで見渡せるかもしれません。


こうした眺めや風通しの良さは、実際に現地を訪れて初めて実感できる団地の魅力だと改めて感じました。

公開の準備が整いましたら、団地不動産のホームページとこのブログでご紹介いたします。ご興味のある方は、ぜひご覧ください。

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2026年7月1日水曜日

団地訪問記|街に開かれた心地よい空間、森之宮団地

団地とリノベーションに詳しい建築家/不動産屋の吉永です。

先日、URのトークショーに出演した際、少し早めに会場のある森之宮団地へ到着しました。時間に余裕があったので、中庭のベンチに座ってのんびり過ごしていました。


森之宮団地は、高層住宅だけで構成された団地です。高い建物に囲まれると圧迫感がありそうな印象を受けますが、実際に歩いてみると不思議と開放感があります。むしろ、ほどよく囲まれていることで安心感さえ覚えました。



その理由は、建物の配置にあるのかもしれません。住棟をきっちり四角く囲むのではなく、少しずつずらして配置することで視線が抜けます。さらに、1階の一部がピロティになっているため、建物の向こう側まで見通すことができ、空間がより広く感じられます。



もう一つ印象的だったのは、団地の住民ではなさそうな方が団地内を行き交っていたことです。団地の先にある大阪公立大学のキャンパスや森之宮第2団地へ向かう近道として利用されているのでしょう。

最近のマンションでは、防犯上の理由から敷地内への立ち入りを制限しているところも少なくありません。一方、森之宮団地は街の動線の一部として自然に人を受け入れています。



こうした「街に開かれた空間」であることも、この団地に窮屈さを感じない理由の一つなのではないでしょうか。

団地の魅力は建物だけではありません。人の流れや街とのつながりまで含めて設計されていることを、森之宮団地を歩きながら改めて実感しました。




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