団地とリノベーションに詳しい建築家・不動産業の吉永です。
さる6月14日、「団地への招待上映会」と「昭和レトロキッチン見学会」のトークショーに出演してきました。
今回のテーマは、日本住宅公団が生み出した住まいのイノベーションを振り返りながら、その価値を未来へどうつないでいくかというものでした。
上映された映画『団地への招待』には、団地での新しい暮らしに希望を抱く若い夫婦の姿が描かれています。当時の団地は、単なる集合住宅ではなく、多くの人にとって憧れの住まいでした。
一方で、日本住宅公団には戦後の深刻な住宅不足を解消するという大きな使命がありました。短期間で大量の住宅を供給しなければならないという厳しい条件の中で、全国各地に団地を建設していきます。
しかし、公団が行ったのは住宅を大量に供給することだけではありませんでした。例えば、当時としては先進的だったステンレス製の流し台を採用するなど、新しい暮らし方や住まい方も同時に提案していました。
社会課題を解決しながら、その先にある未来の暮らしまで示していたのです。そう考えると、団地には今でも学ぶべきことが数多く残されています。目の前の課題を解決するだけでなく、その先の暮らしを提案する。団地はそんな理想を形にした住まいだったのではないでしょうか。
だから私は団地に惹かれるのです。