2024年5月27日月曜日

団地は50年しか持たないのか

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。

鉄筋コンクリートの建物は50年しか持たないと聞いている、という話をよく聞きます。では団地は50年しか持たないのでしょうか。
富田第二住宅(1971年築)

よく聞かれるこの50年という数字は固定資産税を計算するときに使う耐用年数から来ていると思われます。

国税庁HPより抜粋

これはあくまで計算上の年数で、実際にはこの年数を超えて使われている建物も少なくありません。例えばUR賃貸で最古級の総持寺団地は築60年を超えていますがまだ現役で使われています。URのOBに聞いた話では築70年は持つようにと構造などを想定していたそうです。適切にメンテナンスしつづければ50年を超えて十分持つのです。

総持寺団地(1962年築)

また、5階建てのいわゆる団地はエレベーターなど複雑な設備を持ちません。現代からみるととてもシンプルな建物です。建物はシンプルであるほどメンテナンスがしやすくなります。同じ築年数であっても団地の方が長持ちするかもしれません。

竹の台団地(1968年築)

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