2024年から2025年11月まで当ブログにて連載してきた『団地を買ってリノベーション』の記事リストを作成しました。
団地を買うところから、リノベーションして引き渡しを受け
るまでの全プロセスについて解説しています。協力してもらう不動産、設計、工務店の選ぶコツについても書いています。
団地を買う方、リノベーションする方はどうぞご参考にしてください。
UR都市機構の前身、日本住宅公団のOBの方によれば、当初は入居後15年ほどで戸建てや民間マンションへ移り住むと想定していたそうです。しかし実際には、高齢になるまで数十年住みつづける人が多く、当時の関係者にとっては想像もしていない結果だったといいます。
団地の間取りでは二世帯居住が難しいため、親世代が「こんないいところを出ていきたくない」と住み続ければ、子ども世代は団地を出ざるを得ません。こうして高齢世帯の比率が増え、自然と高齢化が進むことになります。

一方で、子どもが巣立ち、老夫婦には家が大きすぎると感じて引っ越すタイミングで団地を選ぶ人も少なくありません。家賃が手頃で保証人が不要のUR賃貸は、新居として魅力的な選択肢です。駅から多少遠くても、通勤の必要はなくなり、商業施設や医療施設は徒歩圏内にそろっています。高齢期の暮らしとして十分な利便性があるのです。これも団地の高齢化を押し上げる要因ですが、メディアが語るような悲観的な状況とは大きく異なります。
つまり、団地の高齢化とは、住まいとしての団地の“住み心地のよさ”が生み出した結果でもあるのです。
多摩センターで賃貸業を営む都市農住事業株式会社の寺澤利男代表は「駅近くの物件はすぐに埋まっており、空室は少ないように感じる。コロナ禍以降、都心に住まなくても良い環境にもなっているのでは」と話す。(中略)また、市は転入者(国内)の年齢構成も公表した。20代から30代のファミリー層が増加。20〜39歳までの人が全転入者の約57%を占めている。20代、30代共に他自治体からの転入が超過。0〜4歳は全体の5%を占める。市は「多摩市がファミリー世帯、プレファミリー世帯の受け皿になっている」としている。