最もコストを抑えられる仕上げ材はビニールクロスです。建材そのものの価格が安いうえに、施工も他の仕上げ材と比べて難易度が低いため、コストパフォーマンスに優れています。バリエーションも豊富で、最近では見た目にビニールクロスとは思えないほどリアルな質感のものも増えてきました。団地はもちろん、マンションや戸建て住宅でも仕上げ材として最も一般的に使われているのは、こうした理由からです。数あるビニールクロスの中から、適したものを選ぶための注意点をいくつかご紹介します。
① 必ず大きなサンプルで確認すること
見本帳に貼られている小さなサンプルだけを見て決めると、実際に貼られたときに印象が大きく異なることがあります。無地に見えていたものに模様が入っていたり、ラメのような光沢が含まれていたりすることもあるため、特にシンプルな表情を求めている場合には、大きなサンプルでの確認が必須です。
照明の種類や周囲の色味によって、クロスの見え方は変わります。最終決定の際には、大きなサンプルを実際の現場に持ち込み、住んでいるときの光環境に近い状態で確認しましょう。床、壁、天井では光の当たり方が異なるため、ビニールクロスの見え方も変わります。机の上や床に置いて確認するのではなく、実際に貼る場所に合わせて、壁に立てかけたり、天井方向に向けたりしてチェックしましょう。
フローリングなど他の建材と色のバランスを考えておかないとちぐはぐなインテリアになりかねません。最終決定はその他の仕上げ材も並べて行うことをおすすめします。
■お問い合わせ先 建築家不動産 団地不動産担当 吉永健一 お問い合わせフォームはこちら→