2024年7月2日火曜日

リノベーションをローコストでできる団地の選び方

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。

団地を買ってリノベーションをする場合、自分が思い描いているかたちに改装できる団地を購入したいところです。どのような団地なら思い通りにできるのかケースごとに数回に分けてお話ししましょう。まずは工事費を抑えたい、ローコストにしたい場合です。


リノベーションでローコストを実現するコツはなるべく解体する箇所を少なくして改装することです。フルリノベーションの場合ですと解体で数十万かかります。工事費全体の割合からすると少なくありません。消えるものにお金を払うより設備や仕上げのグレードを上げたいところです。


ではどのような団地が解体費用を抑えられるのでしょう。1990年代以降にリフォームされてそのままの団地は抑えられる可能性が高いです。このころから設備配管が鉄管から樹脂製のものに変わっていきます。鉄管ですと錆の進行により水の流れ、水質、水漏れなどに問題が発生しますので取り替える必要があります。そのためには配管を変えることはもちろん、工事をするために配管が通っている範囲の床、壁、天井を解体しなければなりません。


すでに取替済みであれば配管を取り替える必要がないので解体費用は抑えられます。便器など設備機器もひきつづき使えるものもあるでしょう。キッチンの場合はクリーニングをして扉を好みのものに取り換えると撤去費用が抑えられます。



このころから壁に断熱材をいれることが一般的になっています。断熱材を入れるために壁を解体する費用と断熱材の費用がダブルで浮かせます。


また、購入前に間取りのイメージをはっきり持っておくのも効果があります。イメージに近い間取りを選べば余計に壁の解体をする箇所が減り費用が抑えられます。

■お問い合わせ先 建築家不動産 団地不動産担当 吉永健一 お問い合わせフォームはこちら→