2021年4月4日日曜日

香里団地のMUJI×UR

団地に詳しい建築家、団地不動産の吉永です。
2月に香里団地のMUJI×URのお部屋を内覧してきました。


「こわしすぎずつくりすぎない」をコンセプトにしてきたMUJI×URですが、今回はすべて作り変えています。無印良品のプロダクトは一見無機的でいていろんなところに気が行き届いている感が魅力ですが、いままでのMUJI×URはこわさないことにこだわりすぎてデザインも間取りもすっきりとせずもごもごとして好感が持てませんでした。香里団地のMUJI×URは物理的には壊していますが中途半端に既存を残さないことでむしろ団地らしさと無印らしさがでて好感が持てます。



今回は昔の痕跡は一切ありません。しかしこのオープンな感じはまさに団地ならではの心地よさです。間取りとしては1LDKが当てはまりますが“1”の寝室とLDKの間に建具はないので広いワンルームになっています。




断熱はかなり強化されています。窓は二重サッシになっています。玄関の内側にも引き戸が設けられています。これで相当エアコンの効率は上がるはずです。間仕切りがないワンルームなので空調の効率が気になるところですがちょうど埋め合わせになるかもしれません。



キッチンなど水回りはいままでのMUJI×URとほぼ同じです。浴室はユニットバスを採用しているようです。





床はラワンのフローリングです。渋いけど過度な高級感がいい意味でないので団地にはとても似合います。


扉のついた収納が一切ないという思い切りにはびっくりさせられます。寝室スペースに申し訳程度にハンガーパイプが取り付けられたオープンクローゼットがあるだけです。実はこのタイプは玄関の横に納戸があるので普段使わないものはここにしまっておけます。普段使う必要最小限のものだけ室内に持ち込むという発想ですね。



このMUJI×URを最も象徴していると思うのが下の写真の壁のずれを利用した棚。洗面室の広さをとるため壁と梁の位置がずれてしまっていますがその隙間をうまく利用しています。写真のように時計を置くなどインテリアのいいアクセントになっています。ちょっとした工夫で豊かな生活。これぞ無印。団地不動産がMUJI×URに期待していたことがようやく実現しました。


さすがに人気で空き部屋はないようですが、気になる方は団地不動産で空き情報を監視することも可能です。ご希望の方は下記の申し込みフォームからご連絡ください。


 
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