2012年2月18日土曜日

ほぼ日刊イトイ新聞 - 21世紀の「仕事!」論
『団地を愛する不動産屋』を読んで思うこと

こんにちは、団地家の吉永です。

ほぼ日刊イトイ新聞 - 21世紀の「仕事!」論にて
「団地を愛する不動産屋」として東京R不動産の千葉敬介氏が
団地のよさについて語ってくれていました。

東京R不動産の中の人が団地いいよねって言ってくれてうれしいですね
(もっと早くそのよさに気づいてたのは僕なんだけどはさておき(笑))。

ところで記事の中で気になった箇所がありました。
それは以下のやり取り

‥‥「団地」がお好き、なんでしょうか?
千葉 ええ、好きですよ。
── それはつまり、どのへんが?
千葉 団地マニアと呼ばれるみなさんとは
ちょっと、方向性が違うと思うんですが‥‥。
── ええ。
千葉 団地というのは
時代のエネルギーが凝縮したもの
なんです。
── おお! ‥‥予想だにしなかったお答え。
千葉 ぼくは、もともと「建築オタク」出身の
不動産屋なので(笑)、
あくまで建築的な観点というか
お客さまにご紹介する「住居としての団地」に
興味があるんです。

だから、「感傷にひたる対象としての団地」が
好きだというわけでは、必ずしもなくて。
── あくまで「仕事」目線であると。
千葉 郷愁を誘うような団地も嫌いではないんですが、
少なくとも
「お客さまにおすすめできる物件」でなければ。


どうも団地マニアは外からの目線で感傷にひたるだけで
団地に住んでないとまだ世間には思われてるのかなぁと
このやり取りを読んで思ったわけです。
鉄道マニアもホームで写真撮ってるからといって
普段電車乗らないわけじゃないですからね。

僕の周りのマニアは9割超団地に住んでいます。
なかには分譲団地を衝動買いした人もいるし
知り合いに住まいとしての団地の魅力や
団地住まいのライフハックを布教して
100人近く団地に入居させたマニアもいる。

僕は2007年にすばらしい団地マニア
(敬意をこめて僕らは団地愛好家と呼んでいますが)たちと
団地バーで出会って以来、彼らと共同で
メディアやイベントにて住まいとしての団地のよさを伝えてきました。

僕も千葉氏同様「建築オタク」なわけですが
業界外の人だからこそ気が付く団地のよさを
団地マニアから教えてもらいました。
“実際暮らしてみて感じた住環境の素晴らしさ”も含めてです。
このことには本当に感謝しています。だから
“彼らとは違う”というニュアンスで書かれるのは
とても残念なのです。

まだまだ僕たちの活動だけでは
世の中に伝わりきれていないのかな、という反省と
ひとまず東京R不動産とほぼ日というメディアに
団地いいよってことが発信されたことを喜びつつ
次の団地啓蒙活動にとりかかる団地家吉永なのでした。