こんにちは、団地不動産の吉永です。
津端夫妻のドキュメンタリー『人生フルーツ』を見てきました。
津端さんには二度ご自宅を訪れてお話をうかがったことがあります。
実際お話を聞いて以来
「団地とニュータウンに愛想をつかして家庭菜園付の木造平屋でスローライフを送っている人」という
津端さん像からは小さくも重い違和感を感じています。
普段メディアで伝えられていることは間違ってはいないけどいくつかすっ飛ばしている話があるなと。
例えるなら3割ほどピースが抜けたジグソーパズルで津端さん像を捉えてる感じでしょうか。
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さて、『人生フルーツ』 はこの抜けていたピースをそっと横に置いてくれている内容でした。
パンフレットのなかのプロダクションノートでプロデューサーの阿武野氏は
「(津端夫妻は)スローライフという少し前に流行った言葉でまとめられてしまうものではない。」
と書いています。阿武野氏も僕と同じことを感じていたのでしょう。
いままで伝えられてこなかった少しだけど重要なことが
津端さんの日々の生活のドキュメンタリーの中に差し込まれています
(ほんとに小さく差し込まれているのでよく見ないと気が付かないかもしれないけれど)。
特にあぁよく伝えてくれてありがとうと思ったのは高蔵寺ニュータウンの津端案について。
現在の高蔵寺ニュータウンは津端さんの考えた“元の地形や自然を生かした”計画どおりに
ならなかったことはよく伝えられているけど、
では津端案がどういうものだったかはいままで絵としては知らされてこなかったように思います。
映画の中ではもし実現したならば…という完成予想図が写ります。
“元の自然をいかした計画”という言葉から阿佐ヶ谷住宅のような
牧歌的なものがイメージされるかもしれないけど“え?”と思われる絵が写ります。
二度見したいところですがチラッとしか写らないのでご注意を。
津端さんは高蔵寺以降、建築や都市計画から距離を置いたと思われているけど
実はそうではなかったとことが“しっかり” 描かれていることはとてもうれしかったです。
実際話をうかがってびっくりしたことの一つがこのことだったから。
津端さんを知らない人も知っているつもりの人にもお勧めの映画です。
参考)『人生フルーツ』上映館情報
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