2013年11月29日金曜日

「団地再編COMPETITION 2013」趣旨文に思うこと

こんにちは、団地不動産の吉永です。
*
関西大学 KSDP団地再編プロジェクトの主催で
団地再編COMPETITION 2013」が開催されています。

河内長野市にあるUR南花台団地を対象として
「屋外空間、住棟、住戸からなる空間デザイン、
専用・共用の考え方、管理・運営・経営の方法など、
賃貸集合住宅団地トータルのあり方に対する自由な提案と、
それを実現する手法、その結果生まれる新しい風景イメージ。」
を提案する設計競技です。

このコンペの趣旨文を読んでみてちょっとおや?と思うところがありました。
参考)団地再編COMPETITION 2013趣旨文

文中「郊外の団地も都心の団地も、同じスタイル同じ仕組みで建っています。」とあるけれど
郊外の団地とはどこの団地で都心の団地とはどこの団地のことなのか。
僕からすると団地はすべて違います。
その団地の違いにもきちんと目を配ってのことか。
同じと捉えているスタイルと仕組みとは具体的に
なんのことなのか?

また、続く文で“都心の団地と同じにできていること”が
郊外の団地の過疎化高齢化を生んでいる、と読めるけど
それは単に都心から遠いということと
そしてニュータウンでよくある同じ世代が同時期に固まって入居したからであって
団地のスタイルとは直接関係ないはずです。

団地が過疎化、高齢化しているのは確かだし
そのために団地再編は必要だとは思いますが
なぜ過疎化するのか、なぜ高齢化するのか?
など、前提をきちんと押さえとかないと
トンチンカンな再生になるのではと思います。

趣旨文から読み取れる
団地はどこも同じで設計がよくないから過疎化、高齢化する、
という前提の提案では実情とずれていくような気がしてなりません。

このコンペ、結果が楽しみのような不安のような…。