2010年10月7日木曜日

UR都市機構の完全民営化見送りについて

こんにちは、団地啓蒙家の吉永です。

国土交通省の検討委員会がUR都市機構の完全民営化を見送る
報告書を馬淵国交相に提出しました。

毎日新聞の記事
朝日新聞の記事

団地愛好家としては旧公団のクオリティが高い団地のよさが
継承されれば民間であろうと公的法人であろうとこだわらないのですが
完全民営化が拙速に進むことには不安を感じていたので、
とりあえずホッとしているところです。

ところで報告書の中でひっかかったのが
「賃貸住宅を処分しても債務完済は不可能」という一文。
公団OBの方の話によればその債務は団地建設というよりは
再開発事業、特にバブル崩壊後の土地取得によるものなのだとか。
ならば、土地の債務分を団地を売ってまかなおうというのは
おかしな話です。ここにも建物には価値がないという
日本の土地と建物のバランスの悪さが反映されているようです。

ちなみに馬淵国交相は奈良の鶴舞団地の出身です。
公団団地のよさを身をもって知っているはず。
よき方向に導いてくれることを期待しましょう。